土居城跡

　土居城は、南北朝時代に南朝方の中心的存在であった土居氏の居館跡であった。土居氏とは元寇の役（弘安四年、１２８１）に有名を馳せた河野通有の弟通成が当地に居館を構えて、土居氏を名乗るようになったのがはじまりである。
　元弘三年（１３３３）に通成の子通増は懐良親王の令旨を得て討幕の兵をあげた。これを制圧せんとして幕府の命を受けた長門探題の北条時直が攻めかかった。土居城を見下ろす星ノ岡に陣取った時直であったが、通増の夜襲により敗北を喫し、撤退を余儀なくされた。

 

　土居城跡である万福寺は、松山市の中心街を国道３３号線を南下し、松山道と交差する直前の信号を左折します。４００メートルほど進んだ左手の民家の奥に見えているので少し見つけ難いかもしれません。
　今では全く城跡らしい雰囲気を感じることはできませんが、当時はかなり大きな敷地であったようですね。