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鹿毛馬神籠石登城日:(2007.10.12) 所在地: 飯塚市鹿毛馬 |
歴史 |
神籠石とは、丘陵の頂上を取り巻くように巨石を並べて列石とし、低い谷間には石垣で水門などを設けたものです。こうした神籠石は、瀬戸内沿岸から北部九州の七県にかけて十数か所発見され、そのうちの大半は福岡県にあります。 神籠石の築造年代や目的については諸説がありますが、現在ではおおよそ七世紀頃(1400〜1300年前)に造られた古代の山城というのが一般的です。 鹿毛馬神籠石の存在は、江戸時代貝原益軒の『筑前国続風土記』にも、「・・・[前略]・・・馬牧有り所・・・[中略]・・・四方に石垣を築廻はせり・・・[後略]・・・」と紹介され、古くから人々の関心を引いていたことがわかります。また、牧場の跡と推定しているものも興味深いものがあります。 この神籠石の特色としては 1.他の神籠石に比べ標高30〜80メートルの低い丘陵にある。 2.谷部には暗渠式の水門が2ヶ所ある。 3.列石は、約1800個の切石を二キロ程にわたって丘陵斜面上にならべている。 4.列石の保存状態は、他の神籠石に比べ最も良好である。 5.水門跡の調査で、七世紀前半の須恵器甕破片が出土し、築造年代に手掛かりを与えた。などがあげられます。こうした神籠石が当地方に造られたことに思いをはせるとともに末永く保存し大切にしたいものです。 『鹿毛馬神籠石案内板』より
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資料 |
私見 |
鹿毛馬神籠石は、全長2028メートルにわたって1765個の石が整然と並べられた古代山城です。しかし他の同様の山城と違う点があり、興味をそそられる所があります。まず何よりその位置が低いということです。(といってもおつぼ石神籠石も比高があまりなかったけど・・汗)おそらくこの周辺の地形を見ればあまり高所に設置する必要がなく、十分防塞たる役割を果たせると見ることができるようです。訪城する立場としては楽ができていいですね。 次に排水施設についても特徴があげられます。他の古代山城、特に九州にある神籠石は水門が設置されていますが、この鹿毛馬神籠石の場合は、谷が開口する部分に土塁をつくり、そこに暗渠式の排水施設を設け、その上に蓋石をしているという点が際立った特徴です。(もっともまだ私自身そこまで言えるほど回れてないんですけどね・・) 正直神籠石を廻ってる自分を振り返ると、つくづくマニアックだなぁと思いますね(^^;。
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