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戸切地陣屋跡 登城日:(2002.10.26) 所在地: 上磯郡上磯町野崎 |
歴史 |
この陣屋は、安政二年(1855)幕府に命じられ松前藩が築いたものです。 構造は四稜郭で亀が首を出した形をしており六つの砲座があります。 郭内には十七棟の建物があり、約百二十人で守備していましたが、完成から十三年後の明治元年(1868)箱舘戦争の時、相手方に陣屋が使われないよう建物に火をつけ焼払っています。 この陣屋は、保存状態もよく城造りの資料として価値が高いことから、昭和四十年三月十八日、国の史跡に指定されました。 『戸切地陣屋跡案内板』より
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資料 |
私見 |
この陣屋は、訪れる季節を間違ったなあとしみじみと実感させられました。と言いますのは陣屋までの一本道の両脇には桜の木が植えられており、春の花見のシーズンにはさぞかし素晴らしい桜のトンネルを見せてくれるだろうなぁというのが容易に想像できたからなんです。 と、そうした想像に思いを馳せつつ、つきあたりまで来ると左右に大きな駐車場が広がりました。ほんとここの駐車場はおそろしく広いです。私が訪れたときは1台しか駐車しておらず、ほんとに贅沢な土地の使い方だなあとは思いましたが、これでも春になると一杯になるんでしょうね・・くそぅ。(笑) さて、車を降り、さっそく案内板に目をやります。四稜の星型をかたどった美しい形状は今まで見た城にはないものです。たしかに西洋式築城法なんでしょうね。そしてその星型を覆うようにして堀が巡らされています。2〜3mほどでしょうか。 木橋を渡り、城内に入りますとまず目の前を馬隠しの土塁が視界をさえぎってくれます。高さは2mと少しくらいでしょうか。これだけで十分城内の様子を敵の目から守ることができるようになっています。実はこの時私はこの土塁の上に登って写真をとっていたのですが、どじなことに足を踏み外して転げ落ちてしまいました。膝を強打ししばらく悶絶していたのが今となっては情けなくも、いい思い出です(苦笑)。 城内を一周してみます。足軽詰所や武器庫など、建物があったところは礎石が置かれ、かつての位置関係がよくわかるようになっていました。これだけのものでも桜のシーズンオフだと誰もこないんだなぁというもの寂しさと、膝の痛みをこらえつつ静寂に包まれた城跡内に一人いることの充実感をしばし感じていたのでした。
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