比延前田遺跡

　比延前田遺跡にあった居館について詳しいことは分かっていない。比延小学校の建替えの際に発掘調査が行われた時に幅４〜５メートルの堀をめぐらせた方形居館の存在が明らかとなったが、南に隣接する住吉神社を中心とした比延荘の政所として当地の経営者のものだったのか？
　出土品からもかなりの富裕層であることを想像させられるが今だ明らかとなっていない。

 

　比延前田遺跡が中世城館跡だったというのはつい最近知りました。以前からこの遺跡や発掘調査があったことは知ってたんですけどね。比延小学校がある辺りは「三の丸」と呼ばれていたところです。小学校を東側から見れば分かりませんが西側に流れる加古川段丘となっており、少し高台になっています。
　現在美しい校舎が建っているあたりはちょうど居館が南北８０メートル、東西１００メートルの規模であったようです。発掘時の資料を見ますと周囲を堀がめぐらされていたのがよくわかります。中でも西側の堀には堀内障壁として畝が交差したようになっていたようです。すべて発掘時の写真でしか確認できないのがほんとに残念ですが、小学校建替の好機に証明された当地のロマンにはただただ賞賛の気持ちです。