現在、中穂積の春日神社の境内になっている小高い山は、茨木の町を一望できる格好の場所であり、昔から何らかの要地として利用されたことが考えられます。
　「大阪府全志」によると
　塁堡の址　春日村中穂積　塁堡の址は字地に　”城の堀”と称するあり。「摂津志」に塁堡の址ありと記せるは、是れ、その所ならんかと書かれており、城跡（砦）があったことが伺えます。
　しかし、城（砦）があったとしても、その築城年や城主・興廃などはわかっていません。
　ただ城の堀という小字が今の済生会病院の辺りでその西側の小字”山の下”まで上り坂が続き、そこから山上までの間に土塁状の平地があり、ここに城としての何らかの施設があったとも考えられています。
　さらに山上には広い平地となっており、これらの地形や地名などからみて、何らかの堡塁（砦）が存在していたことが想定されています。

 

　久々に大阪府下を廻ってみました。今回はＪＲ茨木駅で「駅リンくん」（１日３００円）を借り、自転車で城めぐしてみました。
　駅から中穂積方面へ約１０分ほど適当に(笑)走ってますと春日神社がある小高い山の下にたどりつきました。まっすぐに石段を駆け上ってみますと、案内板と城址碑がすぐに目に入ります。なるほど・・ここは城跡として存在していたというのじゃなく、城や砦として使われていたかもしれない、ってことなんですか。確かにまわりを一望できる高台にある立地条件と、字名で”城の堀”といわれるところがかつては湿地帯だったということなどからかなりの確率で城跡だったんだろうなと思わせてくれます。