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江戸城跡 登城日:(2001.04.29→2009.04.09) 所在地: 千代田区千代田 |
歴史 |
江戸城は長禄元年(1457)に太田道灌によって創築されたが、天正十八年(1590)に北条氏が滅亡し、徳川家康が居城をここに定めた。
以来、家康、秀忠、家光の三代にわたって西の丸、北の丸の増設や外郭の整備が行われ、江戸城の総構が完成した。 明治維新後江戸城は皇居となり、昭和二十四年に西の丸下及び現在の皇居を取り巻くお濠の地域が「国民公園皇居外苑」として一般に開放され、昭和四十四年からは北の丸地域が加えられ広く国民に親しまれている。 この江戸城跡は、三百年近くにわたる将軍の居所として、また政治の中心としての史的価値が極めて大きく、その規模はわが国随一のものであることから、昭和三十八年五月三十日に文化財保護法による「特別史跡」に指定された。 ◆旧大手門渡櫓の鯱 昭和二十年(1945)四月、戦災で消失した旧大手門渡櫓の屋根に飾られていた鯱です。頭部に「明歴三丁酉」と刻んであることから、明歴の大火(1657)で消失した後、再建された際に製作されたものと推定されます。今の大手門渡櫓は、昭和四十三年(1968)に再建されたものです。 ◆百人番所 本丸と二の丸へ通じる要所である大手三之門の前に設けられた番所です。鉄砲百人組と呼ばれた、甲賀組、伊賀組。根来組、二十五騎組の四組が昼夜交代で詰めていました。各組には同心が100人ずつ配置されていました。 ◆石室 抜け穴とか、金蔵とか諸説がありますが、大奥御納戸の脇という場所柄から、非常の際、大奥用の調度などを納めたところと考えられています。内部の広さは、20平方メートルあります。伊豆石(伊豆半島産の安山岩)で作られており、天井には長い石の板が使われています。 ◆天守閣 最初の天守閣は、1607年、二代将軍秀忠の代に完成しましたが、その後大修築され、1638年、三代将軍家光の代に、江戸幕府の権威を象徴する国内で最も大きな天守閣が完成しました。外観五層、内部六階で、地上からの高さは58メートルありました。しかし、わずか19年後の1657年、明暦の大火(振り袖火事)で、飛び火により全焼し、以後は再建されませんでした。 『江戸城跡案内板』より
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資料 |
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私見 |
江戸城にやってきました。実は何度目かの訪城ですので、行き慣れているはずなのですがそういう感覚にさせてくれない奥の深さを江戸城はもっているような気がします。と言っても前回はうっかり休園日に訪れるという間抜けなこともやってますので、全然ダメダメですね。でも普通お城のお休みは月曜だと思いますよね?驚くことに江戸城は金曜もそうなのです。だからうっかり門前払いをくうはめになる人も少なくないはず、ですよねぇ。
中に入れなくても見所はいくつもありますので、それはそれで無駄ではありません。例えば二重橋と伏見櫓の写真を撮ったり、そこから坂下門を撮影し蛤濠を伝って、桔梗門、そして桜田巽櫓が水濠に映る姿に見とれるというコースは当然ですよね。さらに大手門前を過ぎて少しいったところに見所があります。地下鉄「竹橋」駅の2番出口から出たコーナーそばなのですが、ちょうどお城の中心部からみれば北東の方角にあたる場所に「南無阿弥陀仏」と彫られた石垣を見つけることができます。少々大手濠を覗き込むようにして、水面すぐ上の石ですのでよく探してみてください。カメラをズームにしてモニタに表示された映像で確認したほうが楽かもしれませんが、この文字はどうやら「鬼門除け」の一種だと考えられています。面白いですね。 さて大手門から入ることにします。大手門を過ぎると三の丸です。百人番所を見ながら大きな石で造られた石垣に圧倒されつつ、中の門を過ぎ、本丸へ。やはり大手濠や蛤濠で見ていた石垣とは全然違いますね。桁違いの重圧感があります。そして現在の本丸、二の丸は主に庭園として美しく整備されています。皇居東御苑と呼ばれるこのエリアはお昼休みにふらっと来てリフレッシュできそうなそんな気軽な雰囲気を感じますね。富士見櫓の残念な構図を除けば十分楽しめます。 あとはやはり天守台ですね。これまたものすごい巨大な石が使われています。江戸城には五重の天守が三回建てられました。三代目の寛永期に建設されたものは火災で焼失してしまっていますが、詳しい資料が残っているようですから現在でも再建は可能なんでしょうか。現在見られる天守台自体は火災後に築造されていますのでこのまま上に天守が乗っていたわけじゃないですが、ところどころ焼けた跡が見られる石は当時の火災の惨たらしさを今に伝えてくれています。 あとはそのまま北桔橋門から出るか、あるいは汐見坂を降りて、平川門をくぐって現実世界に戻ってきます。じっくり浸りながら過ごせそうな妄想ができるお城ですので、本丸で歴史小説とか読んだりするのもいいですね。
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