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有馬遺跡

有馬遺跡


登城日:(2009.06.21)
所在地: 加西市和泉町字長井・有馬
 
【歴史】 | 【資料】 | 【私見】

歴史
1辺60mの堀を持つ有馬遺跡城館  有馬遺跡は、1998年の発掘調査によりその存在が明らかになった平地城館である。出土した遺物から14世紀後半から16世紀前半のものであったとされるが、詳細は不明である。

『城館からみた中世の播磨』第8回播磨考古学研究集会実行委員会刊参照

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資料
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私見
 城跡には特に○○城と名前がつけられないものが意外と多く存在しています。圃場整備や道路整備などの事前調査で見つかったとしても、それが文献では見つからないケースがよくあるためです。ましてはこの有馬遺跡のように平地の居館跡までを対象にしてしまうとそれこそとんでもない数になるのかもしれません(^^;。
 有馬遺跡とされる一帯は現在周囲には水田が広がっており、西には南北に普光寺川が流れています。発掘調査報告の内容でしかわからなくなっていますが、周囲を堀で囲まれた1辺約60メートルの規模だったようです。興味深いのは居館内に小さな溝が検出されているということと、その溝で区画されたエリアは堀の外にまで伸びているということです。つまりは溝で区切られていた時代と、堀で囲まれた居館の時代との変遷が見られるということなんですね。付近には馬渡谷城や、満久城を築いた内藤氏と関係があるものであるのか、あるいは在田氏に属するものなのか。ふいに姿を現した名もなき城館は、今はもう静かに発掘調査報告書の中でのみ存在し続けるのです。
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