この地名の由来ははっきりしませんが、鯰権之丞という人の名前から付いたものでしょう。この人物は、この坂の西側にある鯰坂城の城主で、三木城主別所長治の家臣であったと伝えられています。
　この坂は、昔はけわしかったらしく、「この山の　馬さくりにも　あらねども　上がり下がりも　ぬめる坂かな」、「ぬめり道　上がり下がりの　さかしさは　鯰坂をば　いふにぞありける」という一首の歌が残されています。

『鯰坂跡案内板』より

 

　鯰坂城は県道１８号線沿いの鯰坂の西側にあり、別所長治の家臣、鯰権之丞が築城したとされています。中央に大きく空掘が掘られ、南北に郭が作られています。現在は北側の主郭跡にはほとんど藪が茂ってしまっていて、中に踏み込んでみたのですがシイタケが栽培されていました。関係ないか(笑)・・・
　空掘跡の脇には土塁が現存しており、主郭の北側が最もよく見えました。