高男寺城跡から西へ約数百メートルほどいくと工事中となっている行き止まりの地点があります。ここは志染バイパスが作られるための工事だったのですが、目の前の山が城跡であるということであわせて調査が進められていました。2003年10月18日にその現地説明会も開かれ、100人以上の方が参加されていました。一年前に来たときはあまりわかりませんでしたが、綺麗に発掘調査された後の城跡は遺構もばっちり見ることができ、実に貴重な体験ですね。
説明会にあたって最初概要の説明がされていましたが、後ろまでよく聞こえず私の近くの方は始終「聞こえない」とぼやいていました(笑)。さて、遺構の状態ですが東西約60メートル、南北約20メートルの巨大な主郭を中心とし、西側には土塁が5条、空堀が4条が交互につくられ、大きく波打っている地形があらわになっています。そして北側には横堀を改変した帯曲輪が東西に延びており主郭とは土橋でつながれています。東側は急斜面となり、ここにも帯曲輪が見られます。全体に昔の古墳跡をうまく利用して城を気づいたのがわかる棺跡もありました。こうしてみていますと三木市内でも最大級の付城だということがよくわかります。
ここまで発掘調査したんだから今後もこのままにしていただきたいのですが、ここは取り壊されバイパスが通ってしまいます。せめてトンネルにしてくれないですかねぇ。
久々に近くを通ったのでここを思い出して寄ってみました。見事に無くなってしまいましたね。ここまで面影がなくなってしまうものなのかと衝撃でした。とりあえず発掘時の様子が写真つきの案内板がその時のことを物語っていますが、寂しい思いは仕方ないのでしょうか・・。