HOMEへ Check   Twitterでつぶやく  

猪崎城跡
登城日:(2000.07.08→2010.10.16)
所在地: 福知山市猪崎、三段池公園
 

【歴史】 | 【資料】 | 【私見】

歴史
猪崎城主郭隅にある矢倉台跡 福知山市内を一望できる猪崎城主郭 眼下に由良川・福知山市街地を望む小さな丘の上にあるこの猪崎城跡は、今も「猪崎の城山」と呼ばれている中世の山城です。烏ヶ岳、鬼ヶ城などの山々から、由良川・土師川の合流部近くまで、長く伸びた裾野の先端にあります。 城の範囲は、東西150m・南北160mあまりあり、ほぼ円形のこの丘全域にあたります。
中核部分の主郭(近世城郭でいう本丸)は、東西約45m・南北約50m、さらにこの主郭から1段下がった周囲三方(北・東・南)には、高さ0.5m〜3m程の大きな土塁(敵の進入を防ぐ城壁)があり、主郭との間は幅15m程の空堀となります。通路も兼ね、おそらく武者溜り(非常の際に伏兵を配置するところ)にも利用できるこの空堀は、福知山地方では最大の規模を誇っています。
さらに、その周辺には約10ヶ所余りの曲輪(城郭を形作る平坦な区画)を裾に向かって階段状に付属させています。
これら空堀様式や曲輪の配置形式は、畿内では天文〜永禄年間(1532年〜1569年)に盛んに造られたことから、この猪崎城跡は、福知山地方では最も新しいタイプの中世城郭の一つと考えることができます。
天正7年(1579年)、明智光秀は丹波を平定し近世城郭福知山城を築城します。その直前の姿を今に伝える猪崎城跡は、私たちを戦国時代へと誘ってくれるでしょう。

『猪崎城跡 案内板』より


資料 【地図を表示する】
 

私見
北側から主郭部を見上げる 猪崎城の城址碑と案内板 国道9号線を福知山城を目指して北へ、そして由良川を渡ったところに猪崎城跡はあります。小高い丘である三段池公園の頂上を目指して車を走らせると、城跡を示す看板が見えてきます。その看板に従って左折し墓地の前を通り過ぎると城跡です。
 城山と刻まれた石を久々に見ました。10年ぶりです。以前訪問した時の写真と見比べると石の背後に植えられていた若木がすっかり大きくなっているのが分ります。縄張りが載っている案内板もそのままですが、周囲の草が伸びてしまって一部読めなくなっているのが残念ですね。登城道はそこから郭を右に回り込んでいくことになります。城は南北に延びた尾根上先端に造られており、郭がいくつも段々をなしています。そのほとんどが草刈りをしないと様子がわからない状態ですので、自然と見て回れる場所が限られてしまいますね。ほんとはこの下が土塁なんだなと思いながら歩いていくと、視界が開けて福知山市内が一望できるようになってきます。南側の郭も草が伸びていますのでそのまま主郭へ。
 主郭はさすがに綺麗に整備された状態で、南西隅にある土の高まりもよくわかります。矢倉台と案内板にあったところです。登ってきた道以外に南向きに虎口となるのか下の郭につながっています。
 よく晴れた暖かいこの日は、主郭には若いカップルの先客がいました。どうやらトランプをしている様子。さしずめ名城トランプかな。市内を一望できる高台になる山城でデート、いいですね。
【戻る】