ここに初めて天守閣が築かれたのは文禄四年（１５９５）で、伊勢神戸城の天守閣を移したといわれています。慶長六年（１６０１）家康により桑名十万石に封じられた本多忠勝は改築して居城とした。城は代々の藩主によって増改築がなされ「海道の名城」とうたわれたが、元禄十四年（１７０１）七代定重の時焼失、以来天守閣は再建されませんでした。
明治維新の時、桑名は幕府方についた為、官軍に城の一部を焼かれ、明治四年（１８７１）城は取り壊され、石垣は四日市港築港の資材にされた。
現在城跡は整備され、九華公園（7.75ha）となり桜・つつじ・花菖蒲の名所として市民の憩いの場となっています。
◆神戸櫓
戦国時代、この付近には伊藤武左衛門が治める東城があったが、織田信長の伊勢侵略の時伊藤氏は降伏し、その後城主は度々変わった。
文禄の頃（１５９２〜９６）一柳右近が城主となると城郭が築かれ、その時伊勢神戸城（現在の鈴鹿市神戸）の天守閣を移したといわれている。
江戸時代、初代藩主本多忠勝は城を拡張し、本格的な近世城郭を築いたが、神戸城の天守閣は櫓としてそのまま残され「神戸櫓」と呼ばれた。

 

いきなり本多忠勝の像に迎えられた我々は、その忠勝の前に車を停めると、九華公園の中へ足を踏み入れていきました。この桑名城は地形をうまく取り込んだ複雑な堀が特徴的ですね。もはやすっかり公園と化した桑名城は期待してい以上にはあまり遺構がのこってませんでした。本丸跡を示すものが「のぼり」だなんて、ちょっとねぇ・・。