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持舟城跡登城日:(2006.11.11) 所在地: 静岡市駿河区小坂 |
歴史 |
持舟城がいつ頃築城されたのかははっきりしない。今川氏真の代に用宗郷を知行する一宮左兵衛尉元実の名が見られる。 永禄十一年(1568)十二月以後武田家に属し、駿河先方衆の三浦兵部義鏡が在番した。また水軍の将向井伊賀守正重が在駐していたとも見られている。 天正七年(1579)九月十八日、徳川家康は遠江から大井川を越え、持舟城の出城であった遠目砦を攻略後、持舟城を攻め立てた。 その後、武田勝頼により修築された持舟城は、朝比奈駿河守氏秀が城番として入城した。しかし天正十年(1582)の徳川軍の攻撃を受けた持舟城は耐え切れず陥落、朝比奈氏秀は久能山城に敗走した。 『持舟城跡案内板』より
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資料 |
私見 |
JR「用宗」駅裏に位置する持舟城は、標高78メートル(比高70メートル)の山城です。車を同駅北側の大雲寺前の駐車スペースに停め、線路沿いに東側へと歩いていきます。やがて神社が見えてくると山への登り道が見えてきますのでそこからは登り坂をただ登っていくのみです。車でもいけるのですが、どうもよそ者は使っちゃいけないようですので歩いていくより他はないようです。 だんだんとまわりの景色が見えてきます。海岸線が近いんだなと改めて実感できるほどなのですが、それもそのはずで現在の用宗駅は武田領時代には、舟溜りだったとのことですから山城とは言え、立派に海上警備の城としても存在していたようですね。おおっ、それで持舟(もちふね)だったのか!(多分・・) 途中、持舟城への登城道を示す手書きの案内がありますのでそこから脇にそれ、山道をあがっていくことになります。約2分ほどで頂上です。海とは反対側の景色も遠くまで見渡すことができますので城を築くには格好のロケーションです。現在は廃寺が残されており、一人で来るにはちょっと怖い雰囲気があります。遺構は帯曲輪のように残っている郭跡らしき平地と、寺の裏手にある大きな堀切が分かりやすいです。また東側への尾根上にも郭や掘が設けられていたようですが結構改変が進んでしまっているので当時の状況を見極めるのはちょっと大変そうです。
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